皆さんは将来のことについて「なんとなくお金の事は不安だ」と感じている人は多いのでないでしょうか?
「老後2000万円問題 」や「平均寿命が100歳近い年齢まで伸びたこと」などから、国に老後の面倒を全て見てもらうのは無理だという現実はすぐそこまで来ています 。
このような問題に対する不安をなくす方法はシンプルに以下の3つです。
たくさん稼いで支出を抑えるなんて頭ではわかっているけど、ほとんどの人がその通りにできないから不安になっとるんや・・・
これからの将来において、「老後2000万円問題」や「高齢化社会」 などの問題に自分がぶつかる前にどう行動したかによってその後の人生を変えます。
【投資家みたいに生きろ・著者・藤野英人】では、これからの変動の激しい時代を戦略的に生き抜くために、日常から投資家としての思考を取り入れて自己投資をするための方法が書かれています。
著者・藤野英人とは
レオス・キャピタルワークス株式会社代表取締役社長・最高投資責任者。
国内の外資大手投資運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年レオス・キャピタルワークス株式会社を創業。 日本の成長企業に投資をする株式投資信託「ひふみシリーズ」の運用責任者でもある。
主な著書に「投資家がお金よりも大切にしていること」「お金を話そう。」などがある。
著者は投資のエキスパートなんやな!!
これからの時代自己投資する以外ありえない
この本は投資家という職業になるための本ではありません。投資家みたいに生きるための本です。
ようは投資をしなさいって本ではなくて、自己投資をするために投資家の思考を学ぶ本なんやな!
リスクと向き合うということ
現在、終身雇用の崩壊に伴って副業を考える人が増えてきました。
YouTuber としてコンテンツを作って稼いだり、ブログで発信したり会社員にとらわれない働き方をする人はどんどん増えてきています。
そんな人たちに共通するのは「リスクを取ることで大きなリターン(成果)を得ている」ということです。
このリスクを取るという考え方はまさに「投資」の考え方です。
リスクを取らないとリターンが得られない。すなわち大きなリターンを得たいのであれば、不確実性(リスク)受け入れなくてはいけません
そうは言っても常にリスクを避けたいし、無難な生き方をしてしまうんや・・・
日本人は二つのグループに分けられている
著者によると日本人は
失望を最小化する人たち 希望を最大化する人たち
この二つのグループに分けられると言われています。
日本人で圧倒的に多数派なのが
失望を最小化する人たちです。このような人たちは「将来はどうせ失望が待っている・・・」という考え方をしてなるべく、リスクを最小化する行動をとります。
今いる会社は好きではないけれど、転職したらもっとブラックな所かもしれないから我慢してこの会社にいよう。
将来何かあった時のためにお金を貯めておけばなんとかなるかもしれない
と不安に取り憑かれて節約ばかりしています。。
反対に希望を最大化する人たちは
「将来は明るいし挑戦した方が喜びは大きくなる」
と前向きに考えられる人達です。このグループの人達は「何もしないこともリスクだ」ということが分かっているので、消費や投資行動にも前向きです。
「コップに残った半分の水」という有名な話
コップに残った半分の水を見て、「半分も残っている」と考える人は物事の良い部分を見る「希望を最大化できる人たち」です。
一方で「半分しか残っていない」と考える人は「失望を最小化する人たち」です。
これからの日本では「希望を最大化できる人」と「失望を最小化する人」つまり「動く人」 と「動かない人」の格差がさらに広がっていきます。
つまりポジティブな考え方のほうが人生は得するっちゅう話やな!
投資はお金だけの話ではない
投資とはエネルギーを投入して未来からお返しをいただく行為であると著者は言います。
今あなたが働いている会社や、今使っているモノやサービスがあるのも、誰かが損をするリスクを取ってくれたおかげで存在しています。
そして目に見える商品に限らず、子供への愛情をもった教育や、会社の後輩への情熱をもった指導なども投資です。
エネルギーを子供や後輩に投入することを「教育投資」と言います。工場や店に投入するのが「設備投資」。会社を応援する資金に使うのを「株式投資」です。
さらに自分自身に使えば「自己投資」となります。
世の中で成功している人や圧倒的な成果を出している人は、この「投資の本質」を完全に理解しています。
たしかに子育ては、なるべく良い教育を受けさせてあげて子供の将来のために投資しているってことやな!
未来を切り開くエネルギーの中身
投資の本質はエネルギーを投入することだと著者は言いますが、そのエネルギーの正体とは
「主体性」×「時間」×「お金」×「決断」×「運」
このように定義されています。
そしてそれらは全て掛け算になっていることがポイントです。
どれか一つでも0になるとエネルギーはゼロとなり、全てが総動員されることでエネルギーが大きくなり未来からのリターンが最大化されるイメージです
この5つの要素の中から「時間」と「運」について解説していきます
時間は平等で有限なもの
時間は誰にとっても「平等で有限」という特徴があります。「時は金なり」という言葉もあるくらい時間は貴重なものです。だからこそ日頃の使い方の意識が大切になってきます。
投資家のように考えると、「効率」や「時短」は必ずしも重要ではないと言われています。
時間術の本なんかには「効率」や「時短」って必ず出てくるけど重要やないってどういうこと??
著者が心がけていることは「時間が経つほど価値が上がるものに投資をする」ということだそうです。
読書をして自己投資をしても今すぐ給料が上がるわけではありませんが、将来に自分の知識として大きなリターンとして帰ってきます。
目先で損をしているように思われても、回り回ってリターンが得られる可能性が信じられる場合は堂々と時間を割くべきと本書には書かれています。
なるほどな~!未来からお返しをもらうってのはそういう事か!!
明らかなムダは削れ
いくら時間をかけることが大事だと言っても「明らかに無駄なこと」時間をかけることは得策ではありません。
スティーブン・R・コヴィー博士の著書「七つの習慣」という名著の中に次のようなエピソードがあります。
「木を倒そうとしてノコギリを引いているきこりがいた。何時間も作業をしているので「のこぎりの刀がボロボロですよ。少し休んで刀を研いだ方が仕事が早く片付くのでは?」と声をかけた。するときこりは、「刀を研いでいる暇なんてない。切るだけで精一杯だ」と言い返した。」
引用:「七つの習慣」
このように明らかに無思考なせいで 非効率的なことをしているのであれば、効率化をするための時間の使い方も取り入れるべきです
明らかな無駄を削る一方で、少しでも成長を期待できるものには長期的に時間をかける。その二面性を理解することで投資家的な時間の考え方が身につきます。
毎日の食後の皿洗いに30分かかるなら、代わりに食洗機に洗ってもらって効率化するなんかもええな!!
その空いた時間を使って読書など、自己投資ができるわね!
「運がいい」人はチャンスも手繰り寄せられる
イギリスの心理学者リチャード・ワイズマンによる研究で「自分は運がいい」と感じている50人と「自分はついていない」と感じている50人を比べた実験です。
新聞を渡して、制限時間内に新聞の中の写真の数を数えるテストをしました。
すると「自分はついていない」と思っているグループは全員が不正解だったにも関わらず、「自分は運がいい」と思っているグループの人達は5秒ほどで正解に辿り着いたのです。
なぜこのような結果になったのか。
⇩
実は新聞を開いたところの見出しに、「数えるのを止めてください。この新聞には43枚の写真があります」と答えが書かれていたのです。
「自分はついていない」と思っている人達は途中で写真を探し続けていた一方で、「自分は運がいい」と思っている人達は視野が広くチャンスを見つけることができたのです。
つまりちょっとした意識の差があるかないかで、無意識にチャンスを手繰り寄せることができたのです
「自分はついていない」なんて思って生活していると、「自分にこんなチャンスはくるはずない!」なんて思って生活してるからチャンスに気づかんのやな!
成功した経営者の口グセ
著者がたくさんの経営者をインタビューしてきて気づいたことが、成功した経営者は
「たまたま運が良かった」
という口癖の人が多いということです。
長く成功する人は謙虚な人ばかりです。「成功したのは自分の実力だ」と考える経営者ほどその成功は長続きしません。
うまくいっている時は全てが自分の実力なのではなく、様々な要素が絡み合っていることがほとんどです。その状況を客観視できていると、おのずと「運がいい」と言う言葉が口をついて出てくるのです
たしかに!野球のヒーローインタビューなんかでも打ったのは自分なのに、「ファンのみなさんの応援のおかげで打てました!!」なんていう人も多いな!!
成功する人はそういうマインドの人が多いのね!考え方をマネするだけでも、自分の思考が変わるわね!
未来から得られるお返しの中身
「主体性」×「時間」×「お金」×「決断」×「運」この5つのエネルギーを投入することで得られる「未来からのお返し」とは一体何なのでしょう。
またリスクを取って行動することでどんなリターンが得られるのでしょう。
この中から【目に見えない資産(スキル・健康・人間関係)】について詳しく紹介します。
目に見えない資産(スキル・健康・人間関係)とは
見えない資産のわかりやすいものして「スキル」が挙げられます。
受験勉強や資格の勉強に時間やお金といったエネルギーを投じることで、学歴や資格、語学などのスキルといったリターンを得られます。
これからは人生100年時代とも言われており、ベストセラーとなった『ライフ・シフト』で書かれている大きなメッセージが「目に見えない資産を意識して増やしていくこと」の重要性でした。
これからは個人が戦略的に生きていかないと生き残れない時代に突入します。
サラリーマンも会社の給料だけに依存するのではなく、目に見えない資産(スキル、健康、人間関係など)を磨くことによってリスクの大きい社畜人生を脱出することもできます!
浪費思考とは何か
投資家のように考えるために「エネルギー」と「未来からのお返し」の必要性を説明してきましたが、その考え方とは真逆になる概念 それが「浪費」です。
浪費と聞くと無駄なものにお金を使うことだと思うかもしれませんが投資と同じでお金の話に限りません。
要するに無駄なことをして過ごすのも浪費ってことやな!
投資家みたいに生きるひとつの質問
全ての行為の前に
これって投資?それとも浪費?
と自問自答してみましょう。
習慣を変えれば生涯賃金だって変わりますし、そして何より主体的に生きることの充実感は何物にも代えがたい価値があります。
そのためには今の一瞬一瞬の意識を変えることが必要です。
朝早く起きて読書をしたいけど二度寝したい・・・
家に帰って資格の勉強をしたいけど YouTube の動画を見てしまう・・・
このような惰性の習慣に打ち勝つために「これって投資? それとも浪費?」と自問自答してみましょう。
自問自答した結果、時間の浪費ばっかりやったわ・・・
自問自答×5分=継続
何かを始める時に大切なのは行動を「続ける」ことです。
著者が色々と試行錯誤をして身につけたのは「5分だけやる」という方法です。他のビジネス書にも書かれていることかもしれませんがこれに勝る王道のやり方はないと言います。
とりあえず「5分だけ」ならやってみようかなって気になるな!
行動するために最初のハードルを下げることが大切
「できない自分を認める」ということが継続するためのコツです。自分に対する期待値が高すぎると続けられない自分が嫌になってしまいますよね。「どうせ自分は怠け者なんだ」と思うくらいの気持ちでちょうどいいのです。
「これって投資?それとも浪費?」と自問自答して少しのお金と時間を未来に回す感覚で良いのです。
出会いを大切にするなら関西のおばちゃん「あめちゃん投資」
いい情報が集まる人は自ら情報発信をする人です。いいノウハウを得られる人は自らノウハウを開示する ことです。出会いをチャンスに変えるためにプレゼント習慣を身につけるのは非常におすすめと著者は言います。
プレゼントをする時の最大のポイントは「さりげないもの」にすることです。
まとめ
以上「投資家みたいに生きろ」の大事な部分を紹介させていただきました。
本書を読んで、未来の自分へ向けて現在のエネルギーを使って自己投資をすることがとても大切なんだと改めて気づかされました。
「投資家みたいに生きる」というのは、自己投資をする上で大切な思考であり日々の習慣を変える重要なことだと本書には書かれています。
投資家の思考と習慣を身につければ必要以上にお金の不安に取り憑かれず 生きていくことができ、どんな時も主体性をもって決断をしながら日々の生活を送っていきたいですね!
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